フォトアルバム

コンタクト

紹介文

プロフィール:後継

上野駅前岡埜栄泉総本家は創業が明治六年ですから、もう百三十余年の歴史がございます。
若が六代目の後継者となります。

老舗の六代目というとどんな人物を想像されるのでしょうか?
茶道や華道を身につけ着物を着た風情のある若旦那?
無口で職人気質な若旦那?
たぶん、みなさまの想像している六代目と、
若はずいぶんかけ離れているのだろうと思われます。

そう、しいて言えば落語に出てくる若旦那。
唐茄子屋政談や舟徳などに出てくる、
どちらかといえばバカ旦那な風でございましょうか。
若が家業を継ぐと決めたのはもう30を過ぎてからのことですから。

五代目(若の父でございますが)の経歴をお読みいただけると、
その名前に利き覚えのある方も多いかと存じます。
若の父は、頭脳明晰、語学堪能、スポーツ万能、
さらにビジネスにおいて、またアマチュアスポーツ界でも功績を残しております。

その父こそが、小さな頃からの若の大きなコンプレックスでございました。
何をするにしてもいつも父と比べられているようで、
ひどく自分が駄目な人間だとの強迫観念がございました。
実際のところ、父に褒められた記憶がまるでございません。
我が家は完全なる父系家族でございまして、
父が家に帰ってくると空気が一変いたします。
今まで寝そべってテレビを見ておりました若も
慌てて正座する有様でございました。
別に暮らすようになった今でも、
父と話す際には全て敬語でございます。
そんな父に何とか自分を認めさせたいとの強迫観念が、
人生の大きな選択の際には、常に意識的にあるいは無意識のうちに働くのでございました。

小説家になると宣言し、
大学を辞め20代で会社を作ってビジネスを始めたのも
今思えば父へのアンチテーゼだったように思われます。

しかし起業後、すぐにバブルが崩壊。
経営の「け」の字も知らなかった素人経営者でございますから、風のなくなった海では進むどころか、
とにかくもう沈む一方でございました。
いつのころからか金策というストレスが心身を蝕みはじめ、
起業して5年、ちょうど31歳の8月15日・・・・。

それが企業家・若の終戦記念日となりました。

夢を失っただけではなく、現実的に莫大な借金を抱えることになった若は、
最後の最後、アンチテーゼであったはずの父に泣きつくことになりました。
しかし、正直、プライドなどと言ってはいられない状況でした。
一部の借金を肩代りしてくれた父は、
若に対して和菓子屋の修行に出て、
岡埜栄泉を継ぐという選択肢を提示しました。
私はすべてを観念し、そのカードを黙って引くことを決意しました。

31歳の秋のことでした。

お恥ずかしいですが、店を継ぐきっかけはこんなことでございます。

それから30代で「ろくでなし」と罵られる厳しい修行時代を経て、現在に至ります。
ここ2、3年でしょうか?
やっと自信を持ってお客様にお出しできるようになりました。
現在も午前2時には起床し、毎日、気持ちをこめてお菓子を作り続けております。
技術はまだまだ未熟ですが、毎日精進しております。
そして最近になってやっと気づいたのですが、
和菓子を作り、六代目として店を切り盛りするなかで、
初めて父と対等に話せるようになったのでございます。
父はまるっきりの経営者でお菓子がつくれません。
反発を重ね、遠回りをしながら結局家業を継ぎ、
父に飲みこまれたと思い込んでいたのが、
菓子を作れるようになり、父と対等に話せるようになりました。

こんな若ですが、是非、いちど若の作った和菓子をご賞味くださいませ。
そしてこれから先の若をどうか見守り応援してくださいませ。
若の今は…若のブログへ是非遊びにいたしてくださいませ。

興味

●好きな色:黒・赤 ●好きな食べ物:スイカ・ミルフィーユ・お寿司 ●好きな映画:トゥルーロマンス・猟奇的な彼女 ●好きな本:風の歌を聴け(村上春樹) ●好きな音楽:セックスピストルズ・ジュディー&マリー ●好きな言葉:昼の光に夜の闇の深さがわかってたまるものか(ニーチェ) ●好きなスポーツ:格闘技(PRIDE) ●趣味:キックボクシング ●特技:カノン1曲だけピアノで弾ける ●ストレス解消法:夏はプルーに浮かび・冬は温泉に浸かる ●性格:孤独を好む傾向(笑) ●苦手なもの:お酒 ●好きな動物:犬・ハムスター ■ちなみに若のプロフィールは、●生年月日:1967年9月18日生まれ ●血液型・星座・十二支:AB型・乙女座・未年 ●性別:男